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「笑うからハッピー」は本当だった!顔のフィードバック仮説の検証結果で明らかに。笑顔で疼痛コントロールしませんか?

「笑うからハッピー」は本当だった!顔のフィードバック仮説の検証結果で明らかに。笑顔で疼痛コントロールしませんか?

皆さんは「ハッピーだから笑う」と思いますよね。

もちろんそれは間違いではないのですが、

「笑うからハッピー」になるということをご存知ですか?

顔のフィードバック仮説とは?

「表情による神経刺激が脳にフィードバックされて、その表情の感情を引き起こす」という仮説です。

フェイシャルフィードバック仮説、顔面フィードバック仮説と呼ぶこともあります。

1880年代中ごろ、アメリカ合衆国の心理学者ウィリアム・ジェームズやデンマークの心理学者カール・ランゲは、それぞれ顔のフィードバック仮説を唱えています。

「刺激を受けて情動が変化し、それに伴って身体的変化が起きる」のではなく、「刺激を受けて身体的変化が起き、それに伴って情動が変化する」のではないかという内容です。

その後、これまでにその仮説を検証するような研究が多数行われています。

マルチラボテストの方法

今回、スタンフォード大学言語情報研究センターのニコラス・A・コールズ氏らの研究グループは、19カ国から募集した3878人に表情を作ってもらい、その際の幸福度を測定する実験を行いました。

参加した国の多さ、参加者数の多さには驚きです。

その研究結果はNature Human Behavior(インパクトファクター24.252←無茶苦茶すごい!)に掲載されています。

A multi-lab test of the facial feedback hypothesis by the Many Smiles Collaboration | Nature Human Behaviour
https://doi.org/10.1038/s41562-022-01458-9

参加者には3つの課題が与えられています。

1つ目は、笑った顔か無表情の顔の写真を見せて、それを真似するというもの。

2つ目は、唇の端を耳の方に引っ張ってほお上げるか、無表情を維持するというもの。

3つ目は、ペンを口にくわえて口角を上げたり(笑顔の表情にする)、唇にペンをはさんで口を引き結んだりする(笑顔を妨げる)というもの。

幸福度の測定にはアンケートが用いられ、表情により幸福という感情の変化がどのようになったか評価しています。

慎重に研究を進めるため、参加者には「動作や注意力の阻害が数学的テストにどのような影響を及ぼすかの実験です」と告げられ、実際におとり課題としてタイマーで時間を測定しつつ算数テストに挑戦してもらっています。

また、表情を作るだけでなく「左手を頭の後ろに置いて、1秒間に1回、5秒間まばたきしてください」といったおとりの指示も混ぜられています(身体を動かすと幸福度が上がる可能性を否定するため)。

マルチラボテストの結果

結果を一言で言い表すなら、「顔のフィードバック仮説を支持」するものになっています。

表情の真似、あるいは表情を意図的に作り出す方法では、笑顔により幸福度が高くなっています。

それは特に笑顔になるような刺激があれば、より反応しやすくなっているという結果です。

病気の治療に活かそう!(疼痛コントロール)

この研究に興味を持っているのは、病気の治療に活かせるのではないかと考えているからです。

来院される人は病気がありますので、笑顔とは逆に表情が暗い人がいます。

その暗い表情が病気を悪化させているのではないかと感じるのです。

急性疾患はあまり関係ないと思いますが、慢性疾患では治療効果が変わるのではないかと思っています。

例えば痛み。

「今日は膝が痛い。」「今度は腰が痛くなった。」といつもどこか痛みがあり、表情が暗い患者。

もちろん痛いとは思いますが、調子が良かった時と比較して、ないもの・欠けているものに気持ちが集中しているように感じます。

顔のフィードバック仮説で考えると、より症状が悪化してしまうことになりますね。

それよりは

「今日は昨日より少し痛みが軽いよ。」「痛いけど、何とか生活できてるよ。」と前向きに考えられるといいですね。

一番悪かった時と比較して、あるもの・満たされているものに気持ちを集中させる。

もっと言えば「俺は元気なんだ。」と強気になれればしめたものです。

顔のフィードバック仮説で、症状は軽減するのではないかと思うのです。

そして、どんどん調子が良くなっていくと思うのです。

あなたの病気の症状はあなたの表情で決まるかもしれません。

あなたの幸福度はあなたの表情で決まることが科学的に証明されているのですから。

ハッピーな生活を送るため、今日からあなたも意図的に笑顔を浮かべて生活してみませんか?