一般内科・ かぜ予防接種診療ブログ
2022-23年はインフルエンザが流行するかも知れないという予想が出ています!
新型コロナウイルス流行、いわゆる第7波はピークは越えたものの、まだまだ感染者数は多く医療機関への負担増加が続いています。
新型コロナウイルス流行による医療機関への負担は、限られた医療資源が新型コロナウイルス感染者のの対応に取られることになります。
言い換えれば、他の病気の患者への医療資源が減り、病気を診療、治療ができなくなるということを意味するのです。
そんな医療機関への負担増加が続く中、今年はインフルエンザが流行するかも知れないという、なんとも不吉な情報が出てきています。
これ以上に忙しくなるのかと思うと、正直、「マジか?!」という驚きと失望の気持ちを隠せません。
今年のインフルエンザに関する情報を示していきますね。
世界のインフルエンザ流行状況
北半球の冬季のインフルエンザ流行を予測するうえで、南半球の状況は参考になるとされています。
オーストラリアでは2020-21年および2021-22年は、インフルエンザ患者は極めて少数でした。
これは日本と同様の状況です。
しかしながら2022年は、4月後半から報告数が増加し、例年を上回る患者数となっているようです。
これまでは海外からの人の受け入れを制限していましたが、今後は緩和していくことが決まっています。
となると、海外からインフルエンザウイルスが日本に持ち込まれて、日本でもインフルエンザが流行するということは考えられるシナリオですね。
どんなインフルエンザが流行するのか?
インフルエンザウイルスはタイプによって症状や重症度が変わります。
上記のオーストラリアで本年度に検出されたインフルエンザウイルスのタイプが判明したもののうち、約80%がA香港型だったようです。
ということは、日本でもこのタイプのインフルエンザウイルスが流行することが十分に考えられます。
A香港型が流行すると、インフルエンザによる死亡や入院が増加することが知られていますので、特に警戒が必要となりますね。
新型コロナウイルス流行のため医療機関への入院が難しくなっている現在では、死亡者がさらに増加する可能性が考えられます。
日本でもインフルエンザは流行するのか?
とはいえ、日本でインフルエンザが流行するのかと言われると、海外よりは可能性が低いように思います。
海外では新型コロナウイルス感染を予防する対策をほとんどとっていません。
律儀な日本人は、以前よりはゆるくなっているものの、マスクを着用し、手洗いを励行しています。
基本的な感染対策は海外に比べるとまだまだ続いていると思います。
それが流行する可能性が海外より低いと思う根拠です。
しかし、備えあれば憂いなし。
インフルエンザ流行に対し準備しておくことは悪くありません。
特に免疫力が低い高齢者や基礎疾患をお持ちの方は積極的に予防を行った方がいいでしょう。
新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルスに対するワクチンの同時接種が可能に。
新型コロナウイルスに対するワクチン接種は今後も継続することが決まりました。
オミクロン株に対応したワクチンの接種が進んでいくことになります。
まあ、オミクロン株に対応したワクチンが出たとしても、コロナウイルスが変異し、ワクチンの効果が悪くなるのは今後も続くでしょうけど・・
新型コロナウイルスおよびインフルエンザウイルスに対するワクチンの同時接種は、有効性及び安全性が劣らないとの報告があり、実施が可能となりました。
タイミングが合えば同時に接種することは可能です。
ズレる場合は従来通り2週間ぐらい間隔を開けるといいでしょう。
インフルエンザワクチンはいつ接種するのがいいのか?
まずインフルエンザワクチンが効果を発揮し始めるまでに2周間程度必要とされています。
効果が持続する期間はおよそ3~5ヶ月間と考えられています。
日本でのインフルエンザの流行は、通常では12月から4月となります。
流行の立ち上がりは年末年始であることが多く、流行のピークが1月末から3月上旬ぐらいです。
これらを踏まえると、インフルエンザの流行初期にすでに免疫をつけておきたい場合は、11月から12月にワクチンを接種を済ませておくといいでしょう。
それより遅くても、インフルエンザの流行後半の部分には効果が期待できます。
当クリニックのインフルエンザワクチン接種開始は11月初旬ぐらいを予定しております。
インフルエンザワクチン接種をご希望の方は電話でお問い合わせくださいね。
TEL:0942433151
日本感染症学会のページも参考にしてください。