コラムダイエットメタボ・糖尿病健康づくり肝臓(脂肪肝)
時間制限食は、肥満だけでなく糖尿病も改善する。
これまでに食事の時間を制限したり、時間を前倒ししたりすることで肥満が改善することをお知らせしてきました。
食べる時間を制限 vs. カロリーを制限:ほぼ同じ減量効果があるダイエット、あなたならどちらを選ぶ?
カロリー制限や時間制限だけじゃない!食事のタイミングを4時間前倒しにすれば、体脂肪減少に驚きの変化が起きる!
今回は時間制限食で糖尿病が改善したという論文を紹介します。
原文はこちら。
Time-Restricted Eating in Adults With Metabolic Syndrome: A Randomized Controlled Trial
研究結果のまとめ
背景:
時間制限摂食は、1日の食事摂取を強制的なカロリー制限をすることなく、一定の 8 ~ 10 時間に制限することで、心血管代謝系に利益をもたらす可能性があります。
目的:
メタボリックシンドロームのある成人における心血管代謝系健康に対する、現在の標準治療法と組み合わせた生活習慣介入としての時間制限食の効果を検討
参加者:
空腹時血糖値またはヘモグロビン A1cが上昇したメタボリックシンドロームの成人(薬物療法は許可)
デザイン:
参加者は、
- 標準治療の栄養カウンセリングのみ
- または個別の 8 ~ 10 時間の時間制限食介入(食事時間を 4 時間以上短縮)
3 か月間ランダムに割り当て
食事摂取のタイミングは、スマートフォン アプリケーション myCircadianClock を使用してリアルタイムで追跡
主要評価項目:
- HbA1c
- 空腹時血糖
- 空腹時インスリン
- インスリン抵抗性評価のためのホメオスタシスモデルアセスメント
- 連続血糖モニタからの血糖値
結果:
- 108 人の参加者が介入を完了
- ランダムに割り当てられた人の 89%; 女性 56 人、ベースライン時の平均年齢 59 歳、BMI 31.22 kg/m2、食事窓 14.19 時間
- 栄養カウンセリングのみと比較して、時間制限食介入は HbA1c を -0.10%改善(統計学的結果は年齢で調整)
- 重篤な有害事象は認められず
結論:
- パーソナライズされた 8 ~ 10 時間の時間制限食は、薬物療法と栄養カウンセリングに加えて、メタボリック シンドロームの成人の血糖調節を適度に改善
- 心臓代謝の健康に幅広い利益をもたらす可能性がある
- 効果的で実践的なライフスタイル介入
制限:
期間が短く、食事内容が自己申告されており、複数の要素が結果に影響する可能性あり
私の視点
まとめには書かれていませんでしたが、本文中には時間制限食介入グループは栄養カウンセリングのみグループより体重が減少しおり、総体重で5.4%、腹部脂肪では3.5%多く減っています。
筋肉は減っていなかったとのことなので、ほぼ純粋に脂肪が減っていると考えられます。
やはり、時間制限食は減量効果が高いと考えられますね。
一方で糖尿病は有意に改善しているとはいえ、その効果はわずかです。
体脂肪量の減少に比較すると、かなり軽度ですよね。
診療の現場でも、それはよく経験します。
体重が落ちて脂肪肝の肝機能障害は改善しているのに、糖尿病はあまり変わらない、場合によっては悪化していることがあります。
糖尿病と肥満は関連が深い疾患であることには間違いないのですが、糖尿病コントロールにはいろいろな要素が影響を及ぼしているようです。
とは言え、少なくとも体脂肪が減少し、糖尿病がわずかでも改善するのであれば、やってみる価値は十分にあると思います。
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