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食事中のビタミンC摂取量と片頭痛は関係があるんだって! 食事中のビタミンC摂取量と片頭痛は関係があるんだって!

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食事中のビタミンC摂取量と片頭痛は関係があるんだって!

食事中のビタミンC摂取量と片頭痛は関係があるんだって!

頭痛持ちには嬉しいニュースになるかもしれません。

あくまで片頭痛による頭痛ですが、ビタミンC摂取量と片頭痛に関係があるという中国での研究結果が発表されています。

これまでにもビタミンC摂取量が片頭痛の発症や重症度の低下と関連している可能性が示唆されていましたが、サンプル数が少なく研究であったため、さらなる研究が必要な状態でした。

今回の研究対象者は4000名以上で、片頭痛患者も700名以上と多くなっています。

ですので、これまでの研究結果がより確かなものになったと言えるでしょう。

原文はこちら。

Association between dietary vitamin C intake and migraine in adults: A cross-sectional study of the National Health and Nutrition Examination Survey

研究結果のまとめ

成人における食事性ビタミンC摂取と片頭痛の関連性:国民健康栄養調査の横断的研究

背景

  • ビタミンCが片頭痛に良い影響を与える可能性がこれまでの研究で示唆されている
  • しかし、サンプル数が少なく確実な証拠が不足している
  • 一般集団におけるビタミンC摂取と片頭痛の関係を大規模に調べることが目的

方法

  • データ: 1999年から2004年の国民健康栄養調査(NHANES)のデータを使用
  • 対象: 過去3ヶ月以内に重度の頭痛または片頭痛を経験した人を片頭痛患者と定義
  • ビタミンC摂取量: 24時間食事回想システムで評価
  • 解析:
    • ロジスティック回帰モデル: ビタミンC摂取量と片頭痛のリスクの関連性を分析
    • 制限付き3次スプライン回帰: ビタミンC摂取量と片頭痛の関係の非線形性を評価
    • 層別分析: 異なるグループ間での関係の違いを検討

結果

  • 全体: ビタミンC摂取量が多い人ほど、片頭痛のリスクが低いことが判明
  • 詳細:
    • ビタミンC摂取量が多いグループ(Q4)は、少ないグループ(Q1)と比較して片頭痛のリスクが約36%低い
    • ビタミンC摂取量と片頭痛のリスクの間には、直線的な負の相関関係が認められた
    • 異なるグループ間で結果に大きな違いは見られなかった

結論

  • 食事からのビタミンC摂取量が多いほど、片頭痛のリスクが低いという関係が明らかになった
  • ビタミンC摂取量と片頭痛の間には、直線的な負の相関関係が認められた

私の視点

まず注意すべきなのは、この研究はビタミンC摂取量と片頭痛とに関係性があるというだけの結果であり、因果関係(ビタミンC不足が片頭痛を起こすという意味)をはっきりさせた研究ではありません。

ビタミンCが片頭痛の治療として有効かどうかは、これからの研究になります。

しかし、頭痛で困っている人も多くいます。

ビタミンC摂取量を増やすことは、ヒトの身体にメリットはあっても、デメリットはまずありません。

ビタミンC摂取量を増やしてみるのもありかと思います。

ただ頭痛にも種類があります。

一般的に多い緊張型頭痛(肩や首のこりなどから起こる頭痛)に対する効果は、この研究からは明らかにされていません。

また頭痛の原因もビタミンCだけではなく、いろいろな要因があります。

以前よりチョコレート、チーズ、ワインなどの食べ物は頭痛を起こしやすくする原因と言われています。

ビタミンCだけの問題ではないのです。

とは言え、ビタミンC摂取量を増やしてみるのはいいことだと思います。

頭痛だけでなく、それ以外のところでいい効果が出るかもしれませんよ。