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何を食べるかだけじゃない!どのように食べるかでも糖尿病のなりやすさが違うのだ!

何を食べるかだけじゃない!どのように食べるかでも糖尿病のなりやすさが違うのだ!

糖尿病の予防や病気の改善のため、何を食べたらいいか考えることは多いと思います。

あなたは甘いものを控えたり、主食を控えたりなど、努力していることでしょう。

しかし、思ったほど結果が出ていない、そんなことがあるかもしれません。

その原因は何を食べるかではなく、どのように食べているか、が原因の可能性があります。

どのような食行動が糖尿病を発症しやすいか、その関係を調べた研究は、主に欧米で行われています。

しかし、日本人は欧米人に比べて肥満がなくても糖尿病を発症しやすいため、必ずしも欧米での研究結果が日本人に当てはまるとは限りません。

今回は、食習慣と糖尿病発症リスクとのの関連について、日本人を対象とした研究結果をご紹介します。

原文はこちら。

Eating behaviors and incidence of type 2 diabetes in Japanese people: The population-based Panasonic cohort study 15(Journal of Diabetes Investigation)

こちらに日本語でわかりやすくまとめられているサイトがあります。一部、引用させていただいています。

研究結果のまとめ

目的/概要

日本人被験者の大規模かつ長期のコホートにおける食行動と 2 型糖尿病の発症率の関係を調査することを目的としています。

材料と方法

この研究には、糖尿病の病歴がなく、2008年から2018年の間に毎年の健康調査に参加した128,594人が対象となっています。期間中の糖尿病発症を観察しています。

結果

  1. 研究の参加者数と2型糖尿病の発症者数:
    • 参加者数:128,594人
    • 2型糖尿病の発症者数:6,729人
  2. 食行動と2型糖尿病の発症リスクの関連:
    • 朝食抜き、早食い、夕食後の間食、就寝前の食事が2型糖尿病の発症リスクと関連していた。
  3. BMIによる食行動と2型糖尿病の発症リスクの違い:
    • BMIが25kg/m²未満の人:
      • 早食い:ハザード比[HR] = 1.61、95%信頼区間[CI] = 1.37~1.90
      • 就寝前の食事:HR = 1.09、95%CI = 1.02~1.17
    • BMI ≥ 25 kg/m²の人:
      • 早食い:HR = 1.08、95% CI = 0.89–1.30
      • 就寝前の食事:HR = 0.94、95% CI = 0.88–1.01
      • これらの食行動は2型糖尿病の発症とは関連がなかった(相互作用のP値 = それぞれ0.0007 [早食い] および0.007 [就寝前の食事])。
  4. 性別と食行動の関連:
    • 性別と食行動の間には有意な相互作用効果は認められなかった。

結論

日本人、特にBMI 25 kg/m2未満の人の場合、食行動が2型糖尿病の発症の危険因子となる可能性がある。

私の視点

これは興味深い結果ですね!

私なりに面白いと思った点を述べていきます。

朝食を抜く

肥満や糖尿病は「食べ過ぎるから起こる」っていうイメージがありませんか?

でも、実際は朝食を抜く(食べる量が減る)にも関わらず、肥満や糖尿病が起こりやすくなるのです。

これは、食事の回数が少ないと、昼食で早食いや大食いなど血糖値が急上昇するような食べ方になりやすいから、と言われています。

血糖値が急上昇すればインスリンを過剰に分泌する必要があります。

それが肥満の誘引となり、インスリンが枯渇してくれば糖尿病を発症してくるわけです。

食事の速さ

早食いが身体に悪いというのは、あなたも知っていることでしょう。

しかし、この研究では普通の速さで食べても、ゆっくり食べる人より糖尿病を発症しやすい結果となっています。

つまり、ゆっくりと思えるぐらい時間を掛けて食べないといけない、ということになります。

せっかちな現代社会では、なかなか難しいですね。

私も気をつけないと・・

夕食後の間食・就寝前の食事

これらの食行動も糖尿病の発症に関与していて当然と思える結果ですが、意外とその影響力が小さい。

もちろん、これらの食行動を推奨するわけではないですが、それより先に朝食をきちんと食べる方が大事そうですね。

非肥満者の方が食行動で糖尿病になりやすい

これは予想もしていなかった研究結果でした。

なぜこのような結果になるのかはわかりません。

「肥満になるのは才能」という言葉を聞いたことはありませんか?

実際、肥満とはいえ、体重が100kgを超える人は少ないです。

それを「肥満になる才能」と言っています。

これは私の推測に過ぎませんが、摂りすぎた糖分を脂肪に変換する能力がどれだけあるか、が糖尿病発症に関与しているように思います。

つまり、摂りすぎた糖分を脂肪に変換できれば、肥満にはなりますが血糖値はあまり高くならずにすむはずです。

一方で、その変換があまり上手くいかない人は、肥満にはなりにくいが血糖値が上がりやすいのではないかと思います。

肥満者の方が食行動の影響が少ないのは、この能力を反映しているのではないかと思っています。

この研究結果は一見すると当たり前のような感じがするかもしれませんが、なかなか考えさせられるものがありました。

食べ物を見直すのはもちろんのこと、食行動の見直しも大事ですね!

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