一般内科・ かぜ診療ブログ
1分たりともワキ汗を気にしない!ワキ汗をばっちりブロックする塗り薬!
らそうむ内科・リハビリテーションクリニック院長の谷口です。
このページをご訪問頂き、誠に有り難うございます。
私達クリニックスタッフ一同は、皆さんが「笑顔で百歳」を迎えられるよう、日々の診療に取り組んでおります。
みんな一緒に「笑顔で百歳」を目指しましょう!
汗、こんな場面で気になりませんか?
突然ですが、「汗のにおいが気になる!」というシーンは少なからず誰にもあるかと思います。
もちろん、あなたも例外ではないでしょう。
花王さんが行った、汗に関する「あるある!」と思うシーンをアンケート調査した結果が掲載されています。
https://www.kao.co.jp/biorez/niowasenai/
汗は体温調節に欠かせない身体の機能です。
完全に発汗を止めてしまえば体温が異常に高くなり、場合によっては死に至ることもあるでしょう。
ですので、汗をかくのは仕方がないことです。
しかし、確かに汗のにおいで悩むシーンはいろいろありますよね。
実は、汗そのものににおいはありません。
汗をかくと、皮膚にいる常在菌が汗を分解し、においを発するようになるのです。
ですので、予めデオドラント用品を用いて、においのコントロールをしておくことは有用です。
花王さんならビオレZがデオドラント用品になるようですよ。
しかし、ワキ汗の場合、あなたはこんなことが気になりませんか?
洋服のワキの部分が濡れている
ということに。
これはにおいの問題ではありません。
まさに汗という水分によって起こった現象です。
これって恥かしいですよね。
ワキ汗がにおってないにせよ、何か嫌な感じを相手に与えてしまいそうですよね。
避けようがない生理現象で自分が不潔に見られてしまう。
なんともやるせない気持ちになりますね。
それでも、最近は速乾性素材の衣服が増えました。
本当に助かるしありがたい!
皮膚周りの湿度が下がると体感温度も下がるので、汗を抑える効果もありそうです。
それでも、あなたは衣服の速乾能力を超えて汗をかくかも、と心配になりませんか?
そうやって、実際には起こってないことをついつい考えてしまう、その不安感。
ワキ汗のことで気を取られる
のが一番問題なのかもしれません。
では、どう対処するといいのでしょうか?
そのワキ汗は病気かも!?
ワキ汗は生理現象の一つですから、汗をかかない環境づくりが大事です。
自分でできる範囲でいろいろ取り組みは必要ですね。
暑さが問題であれば、服装やクーラーなどの温度調節が重要です。
服装はともかく、クーラーなどは自宅でなければ自由に調整できないかもしれませんが・・・
緊張状態でかく汗であれば、心をリラックスさせることが求められますね。
心をリラックスさせる方法はいろいろあると思います。
その辺りは専門家におまかせするとして・・・
・・・アンカリングという方法がありますので、気になる方は調べてみてね。
しかし、中には過剰反応かと思えるほど異常に汗がでる人もいるのです。
多汗症と呼ばれる方々です。
多汗症には診断基準があります。
もしあなたが異常に汗をかくと感じるのなら、以下に当てはまるか確認しましょう。
<必須項目>
- 原因不明の過剰な局所性発汗が6ヵ月以上持続
<参考項目>
- 両側性かつ左右対称性に多汗がみられる
- 多汗によって日常生活に支障が生じている
- 週1回以上の頻度で多汗エピソードがみられる
- 25歳未満で発症した
- 家族歴がある
- 睡眠時は局所性の発汗がみられない
<必須項目>+<参考項目>2つ以上で多汗症と診断されます。
また重症度があります。
- 発汗は全く気にならず、日常生活に全く支障がない
- 発汗は我慢できるが、日常生活に時々支障がある
- 発汗はほとんど我慢できず、日常生活に頻繁に支障がある
- 発汗は我慢できず、日常生活に常に支障がある
3および4は重症多汗症と判定されます。
その中でもワキに異常に汗をかきやすい人を
腋窩多汗症
といいます。
上記の診断を満たす腋窩多汗症の方であれば保険診療で治療できるようになりました。
発汗を抑える塗り薬で治療できます。
「汗をとめて大丈夫なの?体温調節に大事な機能じゃなかった?」
確かにその通りなのですが、ワキ汗をとめるだけならば、体温調節に大きな影響を及ぼしません。
汗は全身から出ますので、十分に体温調節ができます。
一般的にワキ汗の治療は皮膚科で治療されるケースが多いようですが、皮膚の病気ではありません。
神経に作動する薬ですので、むしろ内科の方が副作用などへ十分配慮してもらえると思います。
当クリニックではワキ汗治療のみならず、全身の多汗症も治療を行っています。
ワキ汗は塗り薬ですので、比較的安全に治療ができます。
全身の多汗症は副作用が多めになりますので、その点はご了承ください。
ともあれ、汗でお悩みの方は、まず受診してみて下さいね。